「アベのミス」から「アベのリスク」へ
2014-02-26|政策分析
■本日の日経平均終値は14970.97円でした。
始値:14896.49円
高値:15084.53円
安値:14896.49円
終値:14970.97円
今朝、
「日本市場は昨日の上げの反動でいったん弱含むのも仕方ないでしょうが、後場にどうなるかはわかりません」
と書きました。
そのとおり、朝方はいったん14900円を割るところまで弱含み、その後、昨日の高値(15094.54円)に迫るところまで急騰。
引けにかけてはふたたびズルズルと後退し、15000円ラインの攻防のまま終わりました。
このまま15000ラインの防衛に成功すれば、来週は15400円までの上伸はみえてくるでしょう。(そこまでは正常値です)
私は、日経平均株価が「正常値」(今なら14800~15400円)のうちに、全てのポジションをクローズして次のエントリー機会を待つスタンスです。
14200円の頃買って、15200円の頃売れば、日経平均にして1000円の利幅。
普通の投資家なら、丸一年分の利益としても満足できるレベルです。
そして、今年はこういうチャンスがまだ何回もあるのですから、ここで上値を深追いしても仕方ありません。
■「アベのミス」から「アベのリスク」へ
年明けと同時に日本株が低迷したのは、中国や新興国だけが理由ではありません。
1月23日(アルゼンチンショック)まで、日本以外の国は堅調だったのです。
それなのに、日本株だけが、年明けと同時に売り放題に売られていた。
何が原因だったのでしょう。
平成26年度の一般会計と補正予算の内容が広まったとこからおかしくなったのです。
年末、これをみたある市場関係者は「13兆円の緊縮予算かよ・・・」と絶句したそうです。
「アベノミクス第2の矢」を華々しく打ち出した前年(一般+補正)より、政府系内需が6兆円減ります。
そして、消費税が上がって8兆円の増税です。1兆円ちょっとの減税と差し引きで7兆円の増。
つまり、6兆+7兆で、国内に回るおカネが13兆円も減るのです。
日本版「財政の崖」です。
なぜ、こうなったのか。
与党・財務省は消費増税をやるために、歳出減を約束してきた。
野党・マスコミは、政府を攻撃するために、歳出減を求めてきた。
みんなして歳出減を求めてきたために、誰にも現実がみえなくなったのです。
結果として「戦後最大規模の増税」と、「戦後最大規模の緊縮予算」が重なった。
これはアベノミクスならぬ、「アベのミス」です。
つまりチョンボ。失政。
これに気づかず、指摘もできない野党もどうかと思います。
マスコミに至っては論外です。
これまで、わが国は30兆円のデフレギャップに苦しんできたのです。
そのデフレギャップをどうするかが、アベノミクスの主要課題だったはずです。
金融緩和は「時間を稼ぐ政策」です。直接的には需要を創出せず、デフレギャップも解消されません。
それなのに、黒田バズーカで株価が上がったことで浮かれて驕って、
まる一年も政権が何もしなかったせいで有効需要はちっとも伸びてない。
そこに13兆円の緊縮財政が重なれば、どんなことになるか。
経済学部の1年生でもわかることが、永田町と霞ヶ関とマスコミの人々にはわからないのです。
ひとり一人は優秀なはずなのですが、気づかないし、言えない構造になっているのです。
ともあれ、これをみて、昨年14兆円も買い越した外資が、年明けから先を争って売りに転じました。
そこに、チャイナ・ショックだの新興国不安だのあって、空売りされまくってもまだ下げた。
これが真実です。
実際、「アベのミス」への懸念は、国内より海外に根強いようです。
先日のG20にあたって、米国の財務省は、日本の内需不足を「世界的なリスク」と名指ししました。
アベノミクス開始から1年たっても、日本のデフレギャップへの懸念は消えてないのです。
それどころか、「アベのミス」から「アベのリスク」になろうとしています。
3月は全人代を開く中国が何か不穏なことをやるかもしれません。
ここでも、習近平とチキンレースをやってる安倍首相は「アベのリスク」です。
中国の全人代が3月5日から。
日銀の決定会合が3月6、7日。
3月14日にはメジャーSQがあり、17、18日にはFOMCです。
期待と不安と、思惑とがっかりと。
荒れる要素が満載で、何があるかわかりません。
だから私は、3月初旬にはポジションをゼロにしようと考えています。
もちろん、私にもこの先どうなるか予言なんかできません。
しかし、投資は八卦見ではありません。
刻々に変わる状況を、どう「予測」するかではなく、
刻々に変わる状況に、どう「対処」するかの勝負です。
下がったら買う。
上がったら売る。
ただそれだけの、バカみたいに単純なこと。
それを愚直にやっていたら、遠からず巨富を掴むことができるのです。
「アベのリスク」が爆発しようと、スルーされようと、私のスタンスは変わりません。
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始値:14896.49円
高値:15084.53円
安値:14896.49円
終値:14970.97円
今朝、
「日本市場は昨日の上げの反動でいったん弱含むのも仕方ないでしょうが、後場にどうなるかはわかりません」
と書きました。
そのとおり、朝方はいったん14900円を割るところまで弱含み、その後、昨日の高値(15094.54円)に迫るところまで急騰。
引けにかけてはふたたびズルズルと後退し、15000円ラインの攻防のまま終わりました。
このまま15000ラインの防衛に成功すれば、来週は15400円までの上伸はみえてくるでしょう。(そこまでは正常値です)
私は、日経平均株価が「正常値」(今なら14800~15400円)のうちに、全てのポジションをクローズして次のエントリー機会を待つスタンスです。
14200円の頃買って、15200円の頃売れば、日経平均にして1000円の利幅。
普通の投資家なら、丸一年分の利益としても満足できるレベルです。
そして、今年はこういうチャンスがまだ何回もあるのですから、ここで上値を深追いしても仕方ありません。
■「アベのミス」から「アベのリスク」へ
年明けと同時に日本株が低迷したのは、中国や新興国だけが理由ではありません。
1月23日(アルゼンチンショック)まで、日本以外の国は堅調だったのです。
それなのに、日本株だけが、年明けと同時に売り放題に売られていた。
何が原因だったのでしょう。
平成26年度の一般会計と補正予算の内容が広まったとこからおかしくなったのです。
年末、これをみたある市場関係者は「13兆円の緊縮予算かよ・・・」と絶句したそうです。
「アベノミクス第2の矢」を華々しく打ち出した前年(一般+補正)より、政府系内需が6兆円減ります。
そして、消費税が上がって8兆円の増税です。1兆円ちょっとの減税と差し引きで7兆円の増。
つまり、6兆+7兆で、国内に回るおカネが13兆円も減るのです。
日本版「財政の崖」です。
なぜ、こうなったのか。
与党・財務省は消費増税をやるために、歳出減を約束してきた。
野党・マスコミは、政府を攻撃するために、歳出減を求めてきた。
みんなして歳出減を求めてきたために、誰にも現実がみえなくなったのです。
結果として「戦後最大規模の増税」と、「戦後最大規模の緊縮予算」が重なった。
これはアベノミクスならぬ、「アベのミス」です。
つまりチョンボ。失政。
これに気づかず、指摘もできない野党もどうかと思います。
マスコミに至っては論外です。
これまで、わが国は30兆円のデフレギャップに苦しんできたのです。
そのデフレギャップをどうするかが、アベノミクスの主要課題だったはずです。
金融緩和は「時間を稼ぐ政策」です。直接的には需要を創出せず、デフレギャップも解消されません。
それなのに、黒田バズーカで株価が上がったことで浮かれて驕って、
まる一年も政権が何もしなかったせいで有効需要はちっとも伸びてない。
そこに13兆円の緊縮財政が重なれば、どんなことになるか。
経済学部の1年生でもわかることが、永田町と霞ヶ関とマスコミの人々にはわからないのです。
ひとり一人は優秀なはずなのですが、気づかないし、言えない構造になっているのです。
ともあれ、これをみて、昨年14兆円も買い越した外資が、年明けから先を争って売りに転じました。
そこに、チャイナ・ショックだの新興国不安だのあって、空売りされまくってもまだ下げた。
これが真実です。
実際、「アベのミス」への懸念は、国内より海外に根強いようです。
先日のG20にあたって、米国の財務省は、日本の内需不足を「世界的なリスク」と名指ししました。
アベノミクス開始から1年たっても、日本のデフレギャップへの懸念は消えてないのです。
それどころか、「アベのミス」から「アベのリスク」になろうとしています。
3月は全人代を開く中国が何か不穏なことをやるかもしれません。
ここでも、習近平とチキンレースをやってる安倍首相は「アベのリスク」です。
中国の全人代が3月5日から。
日銀の決定会合が3月6、7日。
3月14日にはメジャーSQがあり、17、18日にはFOMCです。
期待と不安と、思惑とがっかりと。
荒れる要素が満載で、何があるかわかりません。
だから私は、3月初旬にはポジションをゼロにしようと考えています。
もちろん、私にもこの先どうなるか予言なんかできません。
しかし、投資は八卦見ではありません。
刻々に変わる状況を、どう「予測」するかではなく、
刻々に変わる状況に、どう「対処」するかの勝負です。
下がったら買う。
上がったら売る。
ただそれだけの、バカみたいに単純なこと。
それを愚直にやっていたら、遠からず巨富を掴むことができるのです。
「アベのリスク」が爆発しようと、スルーされようと、私のスタンスは変わりません。
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